【ことばの処方箋】集中したい朝に|心を整える4つの言葉
🗓 2025年6月7日(土)
☀️ はじめに:集中できない朝のあなたへ
朝の静けさに、まだ心が整わないとき。
ぼんやりした気持ちのまま、時間が過ぎていく。
そんなあなたに寄り添う、4つの“ことば”を集めました。
今日という一日が、やさしく始まりますように。
【ことばの処方箋】集中したい朝に-俳句の処方箋①

ねころんで 書よむ人や 春の草
(ねころんで しょよむひとや はるのくさ)
俳人名:正岡子規(まさおか しき)
季語:春の草
※春の訪れと共に
若草が芽吹き
のびやかに広がる
句意:春草に囲まれて
寝ころびながら本を読む
静かな朝のひととき
読書の前に心を静める時間。
春のやわらかな草の気配に、集中の入り口がある。

どんなふうに使うといいの?

落ち着いた朝にぴったりの一句だよ。たとえば、机に向かう前に目を閉じて、この情景を心に描いてみてね。
📚 この俳人の作品をもっと読む
▶︎ 正岡子規の俳句一覧(ことばあそびの詩唄)
【ことばの処方箋】集中したい朝に-俳句の処方箋②

榾の火や あかつき方の 五六尺
(ほたのひや あかつきがたの ごろくしゃく)
俳人名:内藤丈草(ないとう じょうそう)
季語:榾の火
※冬の季語。薪や枝をくべて
囲炉裏で燃える
ぬくもりの象徴
句意:あかつきに静かに燃える
小さな炎の
あたたかく整う気配
朝まだき、小さく燃える火。
そのぬくもりに包まれて、心が静かに整っていく。

どんなふうに使うといいの?

寒い朝にぴったりの一句だよ。たとえば、朝の支度前にこの句を思い浮かべて、呼吸を深くしてみてね。
📚 この俳人の作品をもっと読む
▶︎ 内藤丈草の俳句一覧(ことばあそびの詩唄)
【ことばの処方箋】集中したい朝に-短歌の処方箋①

畑中の 草にうごける 風ありて
けふ春の日の うららけきかも
(はたなかの くさにうごける かぜありて
けふはるのひの うららけきかも)
歌人名:若山牧水(わかやま ぼくすい)
歌意:畑の草をわずかに揺らす風が吹き
きょうの春の日は
やさしく穏やかに晴れている
朝のやわらかな風が、草を少しだけ揺らしている。
心のざわつきが、そっと整っていくような春の空気。

どんなふうに使うといいの?

静かな気持ちで朝を始めたいときにおすすめ。たとえば、窓辺で風を感じながら、この一首を声に出してみて。
【ことばの処方箋】集中したい朝に-短歌の処方箋②

けふもまた 明けにけるかな 軒端なる
椋の青葉に 風は見えつつ
(けふもまた あけにけるかな のきばなる
むくのあおばに かぜはみえつつ)
歌人名:若山牧水(わかやま ぼくすい)
歌意:今日もまた朝が来た。
軒先の椋の青葉が風に揺れ、
静かに時が流れてゆく
椋の葉が揺れている。
毎日の始まりに、目には見えない風がやさしく訪れる。

どんなふうに使うといいの?

せかせかした気持ちをリセットしたい朝におすすめ。たとえば、椋の葉をイメージして、深呼吸しながらこの歌を心で唱えてみて。
📚 この歌人の作品をもっと読む
▶︎ 若山牧水の短歌一覧(ことばあそびの詩唄)
☕おわりに:集中は、ことばから始まる。
集中するって、ぎゅっと力むことじゃなくて、
ゆるやかに気持ちをひとつにすること。
この「ことばの処方箋」は、毎週土曜日に、
あなたの心にそっと寄り添う言葉をお届けします。
📖この気分におすすめの他のことば
📖 ことばのひととき一覧を見る
📖 末吉俳句日記一覧を見る
📖 わたぼうし短歌帖一覧を見る
🏡 わたぼうしの詩小径トップへ戻る
🏡 メインサイトへ(ことばあそびの詩唄)