末吉俳句日記『月寄る鯛焼』
🗓 2025年12月3日（水）
末吉俳句日記『月寄る鯛焼』
鯛焼や 月も寄りきて ほの甘し
（たいやきや つきもよりきて ほのあまし）
🖋️季語：鯛焼（たいやき）（冬）
※寒い季節に屋台や
店先で売られる鯛焼は、
冬の温もりを象徴する季語。
甘い香りと湯気が漂い、
人々の心や手先をそっと温める
“冬の味覚”として
親しまれている。
月寄る鯛焼
鯛焼の湯気に心あたたまり
見上げれば月がそっと寄り
冬の夜に甘さがひらき
小さな幸福が胸に灯る
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次回予告
富士暮れる冬川
冬川の澄んだ空気が心地よく、
ふと土手に腰かけて
景色を眺めていた。
冷えた風が頬をかすめる中、
遠くの富士がゆっくりと
夕暮れへ沈んでいき、
その輪郭だけが
静かに光っていた。
時間が止まったような
その瞬間に、
冬の深い静寂と、
自分の呼吸までもが
溶けていく気がした。
その透明なひとときを
「富士暮るる」に託した。
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