わたぼうし短歌帖『冬茜のぬくさ』
🗓 2025年11月16日(日)
わたぼうし短歌帖『冬茜のぬくさ』
🖋️ 短歌:
冬空に 平らな茜を 抱きつつ
不意の涙は ぬくさためらう
🖋️ 読み方:
ふゆぞらに たいらなあかねを いだきつつ
ふいのなみだは ぬくさためらう


冬茜のぬくさ
冬空に平らな茜が広がり、
その静かな光を胸に抱くと、
心の奥のこわばりが
ふっとほどけてゆく。
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風にほどける景
散った落葉を
見つめながら、
拾うべきか
そのままにすべきか、
心の中でそっと
揺れが生まれた。
手は伸びず、
拾うそぶりだけが残ったが、
その曖昧な迷いを
冬の風が静かに
受け取っていくようだった。
落葉と心の動きが、
自然の中でやさしく
ほどけていく瞬間の歌。
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