わたぼうし短歌帖『ときのひかりを』
🗓 2025年11月11日(火)
わたぼうし短歌帖『ときのひかりを』
🖋️ 短歌:
しぐれ来て 雀のあとに 音ひとつ
ときのひかりを 肌に覚ゆる
🖋️ 読み方:
しぐれきて すずめのあとに おとひとつ
ときのひかりを はだにおぼゆる


ときのひかりを
しぐれの後の静けさに、
ひとつの音が時を結ぶ。
雀の羽音は消え、
雨のしずくが光を呼ぶ。
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次回予告
しずけさ響きて
曇天の空に一羽の烏が鳴き、
その声が遠くへ消えた。
ほどなくして、
しぐれがふたたび降りはじめる。
音と静けさが
重なり合うその瞬間、
世界が息をひそめるように
時が止まる。
自然と心がひとつになる、
儚くも深い午後の情景を
詠んだ一首。
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