末吉俳句日記『若葉と雫の対話』
🗓 2026年7月3日(金)
末吉俳句日記『若葉と雫の対話』
若葉より 雫ひとつの 波紋かな
(わかばより しずくひとつの はもんかな)
🖋️季語:若葉(わかば)〔夏〕
※春に芽吹いた葉が成長し、
みずみずしい緑に満ちた
初夏の葉を表す夏の季語。
生命力あふれる若葉は、
雨や風、光を受けながら
季節の移ろいを静かに映し出す。


雨の中、池のほとりを歩く。
木々の若葉は雨を受け止め、
一枚の葉に視線が止まる。
葉先にたまった雫は、
しばらく揺れたあと、
重さに耐えきれなくなったように
静かに離れる。
雫はまっすぐ池へ落ち、
小さな波紋をひとつ広げる。
波紋が消えゆく頃、
また葉先には新しい雫がふくらみ、
同じように揺れている。
葉から池へ、
池から静けさへ。
誰に知られることもなく、
その小さなやり取りだけが、
雨の午後を繰り返していた。
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