わたぼうし短歌帖『立夏の手前風』
🗓 2026年5月13日(水)
わたぼうし短歌帖『立夏の手前風』
🖋️ 短歌:
石段の すきまの緑 たどりゆき
風は立夏の 手前を吹けり
🖋️ 読み方:
いしだんの すきまのみどり たどりゆき
かぜはりっかの てまえをふけり


立夏。
古寺の参道を、
石畳に足を合わせるように歩いていく。
ゆるやかな階段の隙間には、
濃い緑の苔が静かに続いている。
視線は自然とその色を追い、
足取りもゆっくりになっていく。
陽は高いが、
木陰にはまだやわらかな冷えが残っている。
額にうっすら汗を感じはじめたころ、
木々の奥から古い屋根が姿を見せる。
さらに数段進むたび、
寺の輪郭が少しずつ浮かび上がっていった。
その途中を、
夏へ届ききらぬ風が静かに吹き抜けていく。
📄この言葉をポケットに(PDFダウンロードはこちらから)
📖 わたぼうし短歌帖一覧を見る
🏡わたぼうしの詩小径トップへ戻る
📷 Instagram公開作品(@HaikuEchoes_575)
心にそっと短歌をお届け。皆さまの心がちょっとだけ癒されますように…
